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CATvocate

CATvocate修了者インタビュー

このコーナーでは、どうやったら猫の看護のスキルを上げることができるか、より専門的な知識を学ぶことができる「CATvocate」の認定プログラムを修了した 獣医師・動物看護師に、リレー形式でお伺いしていきます。

第5回 溝口 やよい 先生 (ワラビー動物病院)

CATvocateを取得された理由と、参考になったことを教えていただけますか?
大学の放射線科卒業後、動物病院勤務を経て、腫瘍科の認定医をとってから、猫専門病院に勤めました。その後当院に来て3年になります。もともと猫を飼っていて猫好きでしたが、数年前からスコティッシュ・フォールドなどの洋猫の来院が多くなり、獣医師よりも飼い主さんのほうが品種などに詳しいことから、自分も猫について疾患以外のことも学びたいと思っていました。そして2年前にCATvocateのことを知り、ぜひ受講してみたいと思ったのです。
受講してみて、野良の子猫の保護の仕方など、講師の先生方が実際に病院で行っている具体的な方法は、教科書にも書かれていないので、とても参考になりました。そういったことを院内マニュアルにして情報共有しています。また飼い主さんへの老猫の健康診断の勧め方など、すぐに当院にも取り入れられると思いました。
猫の看護で工夫されていることや、勉強されていることはありますか?
当院はCFC(キャットフレンドリークリニック)を目指しましたが、施設の都合で無理だったので数年前からCFCチームをつくり、色々な提案をしています。猫専用診療時間を設け、待合室では猫フェイシャルフェロモンを散布して猫クッションを置いています。外から見ても「猫専用の時間」だと分かりやすくなり、猫の来院数も増えました。また、フェロモンを散布した専用タオルをさまざまな場面で使っていて、スタッフも足音や瞬きなどに注意することで、猫が落ち着くようになりました。診療にも集中でき、スタッフにとっても猫にとっても良かったと思います。
また、1年前にはカナダの専門医スーザン・リトル先生のセミナーを当院で行い、スタッフ全員が受講しました。他にも熊本の竜之介動物病院に研修に行き、当グループ病院で地域猫の避妊去勢などのボランティア活動を行っています。今後、猫セミナーも開催したいですし、健康診断などで猫が定期的に来院する動物病院にしたいと思っています。

キャットアワーの待合室には猫フェロモンを散布の上、猫クッションを置いています。

米国猫臨床家協会(AAFP)元会長でカナダの猫専門病院の獣医師であるスーザン・リトル先生のセミナーを受講しました。