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CATvocate

CATvocate修了者インタビュー

このコーナーでは、どうやったら猫の看護のスキルを上げることができるか、より専門的な知識を学ぶことができる「CATvocate」の認定プログラムを修了した 獣医師・動物看護師に、リレー形式でお伺いしていきます。

第6回 戸村 慎太郎 先生 (公益財団法人 日本小動物医療センター)

CATvocateを取得された理由と、参考になったことを教えていただけますか?
今年の4月から当院の総合診療科で働いていますが、以前は埼玉県川口市の一次診療施設で5年間勤務していました。前の病院では地域猫の保護活動にかかわる方の来院が多かったので、診察の質の向上を目的にCATvocateを受講しました。
実際のところ受講してみて、獣医師としては少し物足りない感じもありましたが、産後すぐの子猫のケアやワクチンのことなどは参考になると思いました。今後、CATvocateの認知度が上がれば、さらに専門性を高めていく必要があると考えています。
猫の看護で工夫されていることや、勉強されていることはありますか?
当院はCFC(Cat Friendly Clinic)ゴールド認定を受けており、待合室、診察室、入院室などICU以外は犬と猫で別々です。特に猫の入院室は、犬の鳴き声はおろか、他の音も聞こえない静かな空間で、ストレスフルな猫たちも落ち着ける環境であると感じています。
また当院には、猫を理解している優秀な動物看護師さんたちがたくさんいるため、入院管理も充実しています。例えば、入院中の猫はどんな処置をする場合でも、必ずケージから出します。これはケージの中が嫌なことをされない安心できる場所だと思ってもらうための工夫です。それから、ケージの中にはトイレ以外にベッドになる籠を入れたり、長期入院の子に対してはケージを2つつなげて部屋を広くしたりして、少しでも快適に過ごせるように配慮しています。
さらに、飼い主さんとの面会は空いている診察室の中で行うことになっており、できるだけご家族のみで面会していただけるようにしています。
なかなか現実的ではないでしょうが、今後は各診療科の中で犬チームと猫チームに分けられるようになると、より専門性が高められると考えています。そのためにもまずは、「猫は小さな犬ではない」ということがもっと浸透していくように努力したいです。

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